@free

作業療法士の独り言

いまの自分の延長にある、もっとこういう自分になりたい。

治療とかリハビリテーションと呼ばれるものが、単に障害をなくすこととか、不便を減らすこととかでなくて、「いまの自分の延長にある、もっとこういう自分になりたい」という思いを支えるものであって欲しいと思います @dicegeist

@dicegeistさんのツイートから触発され、連続してツイートした内容をまとめました。

私は、成人の身体障害領域で治療と呼ばれる内容がメインのアプローチをしている。治療の先に見え隠れする諦めと自己実現の葛藤を施術中に感じる。

治療をするという状態がひと段落すると、その先にある夢を語られる患者さんが多い。

中学生の野球少年との出会いが気持ちを前に進めてくれた。夢のサポートをしたいと。

「いまの自分の延長にある、もっとこういう自分になりたい」という思いを支える事。今の場から離れる事で、本当に出来るのか?今の場だからこそ出来るのではないか?

個々の立ち位置や能力により、サポート出来る内容が変わるのは事実。だから、学んだ。全国行脚し、お金と時間と体力を注ぎ込んで治療技術を学んだ。

治療=機能面しかみていない。のレッテルを貼られる。

レッテルを貼られて悔しかった。

患者さんがそのレッテルの悔しさを晴らしてくれた。

「いまの自分の延長にある、もっとこういう自分になりたい」を患者さんと共有しながらアプローチしている。側からみたら機能ばかりみているダメなOT。

見ためのアプローチがOTらしいなんて、どうでもいい。

機能アプローチの中に、作業・活動のつながりを明確に感じるように示しながら実施する。「いまの自分の延長にある、もっとこういう自分になりたい」という思いが湧き出る瞬間がある。その瞬間を共有する。

共有していると、お互いに自然と報告や相談する関係へ移行しやすくなる。患者さんは、リハビリ直後に試行錯誤しながらも、何かしらのチャレンジをしてくれている。

そのチャレンジをくみ取る。ねぎらう。賞賛する。

そうしていると、機能アプローチをしている中でも、作業・活動・参加の報告がメインになってくる。

私はOTだ。本当に気持ちのこもった返答し、喜び・ねぎらい・賞賛しているのは、活動・作業・参加についてなんだと思う。そこを利用する。他者に喜ばれるのは嬉しい。喜ばれたいから、喜ばれる事をする。

作業・活動・参加への復権を、自己を利用して誘導する。OTは、作業・活動・参加に対して期待する職業。患者さんの興味・感心を作業・活動・参加へ誘導する職業。

一歩間違えると、担当するOTが思う作業・活動・参加を押しつける危険がある。

自己を利用している事を忘れずに。

親と子の関係で、親が喜ぶからするという子供の心理がある。

一歩間違えると、子供が望むやりたい事から外れる危険性がある。

逆もしかり。

OTという職業ならではの、患者さんに対するコントロール欲求がある事を念頭にする。活動・作業・参加にフォーカスしなくてもいいと思うスタンスも大事。

「あなたの為だから」の世界を提供してしまう事になる。

「いまの自分の延長にある、もっとこういう自分になりたい」を支援する時に大事だと思う事をとりとめとなくまとめました。

今後、追記していきます。